エレファントカシマシ
昨日の「音楽の日」という番組に俺の大好きな「エレファントカシマシ」というバンドが出演していた。彼らはいつものようにステージ上で命を燃やし、全力を尽くして音楽を伝えようとしていた。ボーカルは目をひん剥き、ぎこちなく拳を突き上げながら叫んでいる。
思えば、俺の中にはいつも彼らの曲が流れていた。
学校から家へと向かう電車の中で流れていた曲は「友達がいるのさ」。
電車の窓にうつる 俺の顔
幸せでも不幸でもなかった
淡々と流れる日に、この曲は少しの起伏を与えていた。
俺はまた出かけよう
あいつらがいるから
俺に友達はあまりいなかったが、この曲は、余裕が無く今しか見えなかった俺に、確かに前を向かせてくれた。
電車から降り、街灯の少ない昔の商店街を歩いていると、「シグナル」が流れた。
夜はふけわたり 家までの帰り道
町を見下ろす丘の上立ちどまり
はるか、かなた、月青く
俺を照らす 街灯の下
ベンチに座り、自分の影見つめてた
夜の底を流れるようなメロディが身に沁みた。
口ずさみながら家へと帰ると、今度は一日燃やした身体が煤になり、心を黒く覆いつくす。そんな時には人間的な本能が明るい曲を奏で出す。「笑顔の未来へ」。
so sweet 泣いてるメモリー
涙のテロリストは 手に負えない行こう
輝くメロディー あなたを連れて行くよ
笑顔の未来へ